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2019年06月09日 [FAQ]

法律的に自己破産をしても商売を続けられますか?

かなり前になりますが、父から家業を継ぐ意思を問われて、迷いましたが一生安定したサラリーマンの道を選んで、結果的に一回り歳の離れた弟に大きな負担を背負わせることになりました。
下町の小さな工場ですが、自分たちで作った商品も直接いろいろな会社に卸販売していたので、経営状態はきちんと把握していたわけではありませんが、父からも間違っても潰れることはないと言われていたので、これまで家業を継いだ弟の心配も全然していませんでした。
しかし父が亡くなってからは経営があまり上手くいっていなかったみたいで、先日弟からお金を貸して欲しいと言われて事情を詳しく尋ねると、銀行からはもう融資を受けられない状態で、手形を発行しているので、それが不渡りになると事実上倒産となり、商売を続けられなくなってしまうとのことでした。
しかし、とても自分で何とかしてあげられる金額でもなく、お金が返ってくる可能性も低いことが分かり、最終手段として自己破産することを考えているのですが、借金がなくなれば十分に商売を続けられると言っています。
そこで法律的に自己破産をしても商売を続けられる可能性があるかどうかを知りたいのですが、専門家のご意見をどうぞよろしくお願いします。
ちなみに会社組織ではなく、個人事業主として父の代から商売を続けてきました。


回答

商売を継続できる可能性もありますが他の手段を考えましょう。


自営業として商売を続けられることが可能な場合もありますが、破産手続きが開始されると同時に、破産者が有している財産は破産財団に組み入れられますので、工場はもちろん商売に必要な設備や資材などをそのまま使用して商売を続けることは難しくなります。
その後財産は破産管財人によって換価処分されて、債権者へ分配されることになりますので、自由財産以外は手元に残せないことになります。
したがって、これまで商売を続けてきた場所や設備などがなくても事業を運営できるのであれば、自己破産した後でも自営業を継続できるわけですが、今回の場合は条件的に難しいように思われます。
どうしても商売を継続したいのであれば、自己破産ではなく個人再生という債務整理の手段もありますので、まずは頼りになる法律事務所に相談して、個人再生も含めて商売を続けられる可能性を探ってもらうことをおすすめします。

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